Wrapperバージョン 3.4.0 のリリースで、 UNIX プラットフォームのブートスクリプト内で、Wrapper をインストール／インテグレーションをすることが可能になりました。 しかしながら、サーバーライセンスでは、ネットワークインターフェイスの HostId に拘束されているため、 OS のスタートアップ中の早い時点では、すぐにインターフェイスが有効にならないケースが発生する可能性があります。

UNIX デーモンとしてスタートしているとき、Wrapper は、ライセンスを検証する前に ネットワークインターフェイスが利用可能になるの待機することにより、この競合状態を解消します。 デフォルトで、Wrapper は（指定されたタイムアウト時間まで）一つ以上のネットワークインターフェイスが検出するまで待機しますが、 この動作を、ライセンスの HostId を検出するまで待機するように変更できます。

次のプロパティセットをご利用するとこの機能を有効／無効にすることが出来ます。

• ［wrapper.wait_for_hostid］プロパティ
• ［wrapper.wait_for_hostid.strict］プロパティ
• ［wrapper.wait_for_hostid.timeout］プロパティ
• ［wrapper.max_hostid_timeout］プロパティ（廃止）

wrapper.wait_for_hostid プロパティ

対応バージョン : 3.4.0 対応エディション : 対応プラットフォーム : このプロパティには、スタートアップ時に Wrapper をネットワークインターフェイスを検出するまでに待機するように設定します。 デーモンとしてスタートしているとき、そのデフォルト値は「TRUE」で、さもなければ「FALSE」。 設定例：（待機する） wrapper.wait_for_hostid=TRUE インターフェイスを待っている間、Wrapper は 10 秒毎に短いメッセージ「インターフェイス待ち」を ログファイルへ出力をします。 ログファイルの記録例： wrapper | HostId 待ち…（システム HostId：xxxxx） 一部のネットワークインターフェイス（特に、WiFi インターフェイス）は、ユーザーがログインした後、 あるいはデーモンが開始されたあとに立ち上がる様に設定されているため、スタートアップ時に Wrapper に使用できないという現象が既に発覚しています。 従って、マシンのブート中、Wrapper を開始したい時には、イーサネットインターフェイスを利用することをお薦めします。

wrapper.wait_for_hostid.strict プロパティ

対応バージョン : 3.5.41 対応エディション : 対応プラットフォーム : このプロパティを「TRUE」に設定すると、［wrapper.wait_for_hostid.timeout］プロパティの値（秒数）までの期間、指定の HostId（ライセンスキーファイルの HostId）を強制待機します。 デフォルト値は「FALSE」で、 Wrapper に一つ以上のネットワークインターフェースが検出されると待機を終了するように指示します。 注意 Wrapper バージョン 3.5.41 以前、Wrapper はいつもライセンスキーの HostId を検出するまで待機していたので、 ［wrapper.wait_for_hostid.strict］が「TRUE」に設定されたときと同じ動作を行っていました。

wrapper.wait_for_hostid.timeout プロパティ

対応バージョン : 3.5.41 対応エディション : 対応プラットフォーム : このプロパティには、Wrapper がネットワークインターフェイスの立ち上がりを待ち、「待機する最大時間（秒数）」を設定します。 その設定した時間まで、１秒毎に、Wrapper はインターフェイスをチェックします。 デフォルト値は「15秒」です。 設定例：（３０秒） wrapper.wait_for_hostid.timeout=30

wrapper.max_hostid_timeout プロパティ

対応バージョン : 3.4.0 (3.5.41 で廃止) 対応エディション : 対応プラットフォーム : 警告 このプロパティは Wrapper バージョン 3.5.41 で廃止され、 代わりに［wrapper.wait_for_hostid.timeout］ プロパティが追加されました。

• [ wrapper.cpu.timeout ] (2.2.8)

  JVM が警告を発信してタイムアウト時間を延長する前の CPU を利用しない期間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.max_hostid_timeout ] (3.4.0) ( スタンダード版/プロフェッショナル版 )

• [ wrapper.logfile.close.timeout ] (3.5.21)

  最後のログエントリの後にログファイルを閉じる秒数を制御します。

• [ wrapper.logfile.flush.timeout ] (3.5.21)

  Wrapper がすべての出力ログをログファイルにフラッシュ（書き出し）する間隔を秒単位で設定します。

• [ wrapper.logfile.inactivity.timeout ] (3.2.0 - 3.5.21で廃止)

  最後のログ記録の後に、ログファイルが閉じられるまでの秒数を制限します。

• [ wrapper.ping.timeout ] (1.0.0)

  JVM から送信される ping 応答の最大間隔（秒数）を設定します。

• [ wrapper.startup_thread.timeout ] (3.5.11)

  非同期スタートアップ処理を完了させるための待機時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.startup.timeout ] (1.0.0)

  Wrapper が JVM プロセスを起動してから、JVM 側がアプリケーションのスタートアップが確立したと応答を返すまでの Wrapper の待機時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.shutdown.timeout ] (2.2.7)

  Wrapper が JVM へシャットダウンするように指示を出してから、JVM 側がそれに応答して停止すると返事するまでの待機時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.jvm_exit.timeout ] (2.2.8)

  「JVM が停止している」とレポートを受けてから、実際に JVM プロセスを終了するまでの待機時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.jvm_cleanup.timeout ] (3.4.0)

  JVM が完全にシャットダウンされた後、Wrapper がチャイルド（子）プロセスをクリーンアップする最大時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.jvm_terminate.timeout ] (3.5.18)

  Wrapper がシステムに JVM プロセスの強制終了を要求してから終了したことを確認するまでの秒数を設定します。

• [ wrapper.event.<event_name>.command.block.timeout ] (3.3.0) ( プロフェッショナル版 )

  設定されたイベントが完了するまで、Wrapper の待機時間（秒数）を設定します。

• [ wrapper.event.<event_name>.email.receive.timeout ] (3.3.2) ( プロフェッショナル版 )
• [ wrapper.event.<event_name>.email.send.timeout ] (3.3.2) ( プロフェッショナル版 )