wrapper.startup_thread.timeout プロパティ

対応バージョン :3.5.11
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSX (未対応)Linux (未対応)IBM AIX (未対応)FreeBSD (未対応)HP-UX (未対応)Solaris (未対応)IBM z/Linux (未対応)

警告

このプロパティの説明を読まずに、パラメータを変更することは絶対にしないで下さい。 設定を間違えると、期待どおりに動作せず、Wrapperの動作不良や不具合の原因となります。

ほとんどのユーザーは、このプロパティを変更する必要はないです。

このプロパティには、Wrapperがスタートアップ処理を継続する前に、 非同期スタートアップ処理を完了させるためにWrapperの待機時間(秒数)を設定します。 通常、この待機時間には、Wrapperが継続する前に十分にスタートアップ処理が完了する長さがセットされるべきです。 一部のシステム上で、特にスタートアップ速度が非常に遅い場合、 この待機時間のタイムアウト(時間切れ)により、動作を妨げることがあります。 ほとんどのシステムでは、そのスタートアップ処理は100ミリ秒以内に完了します。

有効な値は「0秒〜3600秒」の範囲です。 プロパティ値を「0 (ゼロ)」に設定すると「待機時間ナシ」です。

デフォルト値は「2秒」です。

設定例:
wrapper.startup_thread.timeout=2

Wrapperバージョン3.5.7から、不正な改ざんを防止して純正バイナリであることを証明するために、 Windows上のWrapperバイナリには署名がつけられています。 OSによって処理されるそのチェック機能に加え、Wrapperは一連のバイナリ証明情報を集めて報告するために、 WinVerifyTrust をコールします。その収集情報を利用して、もし破損したバイナリが検知された場合、Wrapperをシャットダウンします。

ほとんどのシステム上では、WinVerifyTrustコールは、一瞬のうちに完了しますが、 一部のWindowsシステムでは、この処理を完了するまでに長い時間を要することがあります。 この遅延は、MicrosoftサーバーからCRLファイルのアップデートバージョンへのアクセスの試みに関連しているようです。

デフォルトの待機時間タイムアウト(時間切れ)2秒は十分に適切な値です。 Wrapperスタートアップがうまく反応するのに十分な短い時間でもあり、 ほとんどのケースにおいてスタートアップが完了するまでに十分に長い時間でもあります。 もしタイムアウト(時間切れ)になると、スタートアップ処理がバックグランドで継続します。 問題のない通常稼働においては、これは、一連の証明書がログファイルの後半で報告されるだけのことですが、 もし破損したバイナリが検知された場合、JVMが起動した後にWrapperがシャットダウンを行うという結果にもなるでしょう。 この理由のため、待機時間タイムアウト(時間切れ)をデフォルト2秒よりも短く設定することは推奨されません。

参照: タイムアウト(時間切れ)