wrapper.environment.dump.loglevel プロパティ

対応バージョン :3.5.36
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

Wrapper から見える全ての環境変数を、元の値と共に、ダンプすることが有用な場合があります。 このプロパティは、このダンプをログ化するログレベルを制限します。 デフォルト値は「DEBUG」で、デバッグ出力に含まれます。

環境が期待どおりではないのが原因で起こる問題が圧倒的です。 このプロパティは、とても有力な機能であり、そのような問題の要因を突き詰めて見つけ出すのに役立ちます。

Windows XP、あるいは Windows Server 2003 上でサービスとして動作する場合、Wrapper は、最初の起動時に、 レジストリに格納されている、宣言されたシステム全体の環境変数を全て読み込みます。 もし「USERNAME」(ユーザー名)環境変数が定義されている場合、 Wrapper は同様にレジストリから、そのユーザー用に環境を読み込みます。 これは、システムリブートを必要とせず、設定された環境の変更を可能にするために、そうしています。

本来、このレジストリの再読み込みはすべての Windows バージョンで行われていました。 Wrapper バージョン 3.5.5 より、Windows XP や Server 2003 以降のバージョンで無効にしました。 Wrapper バージョン 3.5.16で、 Windows XP と Server 2003 で再読み込みを有効にしましたが、 それより最新のバージョンでは必要がないため、そのまま無効にしています。

UNIX 上では、システムスタートアップで起動する時に、Wrapper がほとんど空の環境であるのが一般的です。

設定例:
wrapper.environment.dump.loglevel=INFO

デバッグ出力は、環境が設定された場所を示すソース列で始まります。 値は、左から右へ、設定できるところからソースの順番を示し、最後の値が利用されます。

  • [P] :親プロセスで定義されます。例:Wrapper 起動時に変数が設定されました。
  • [S] :システム全体レジストリで定義されます。(Windows XP と Server 2003 以前のバージョンのみ)
  • [A] :アカウント特定のレジストリで定義されます。(Windows XP と Server 2003 以前のバージョンのみ)
  • [W] :スタートアップ時に Wrapper によって定義されます。
  • [C] :Wrapper コンフィギュレーションファイル内部で定義されます。

以下は、特定のユーザーとして Windows 上で実行した場合の環境出力の例です。 一部の変数はシステムによって設定され、他の変数は Wrapper またはWrapper コンフィギュレーションによって設定され、 さらに他の変数は SYSTEM ユーザー用と、設定されたアカウント用の両方にレジストリから読み込まれていることに注意してください。

環境出力例:
wrapper  | 環境変数(ソース|名前=値)開始:
wrapper  |   P---- | ALLUSERSPROFILE=C:\Documents and Settings\All Users
wrapper  |   P---- | ANT_HOME=C:\Apache\apache-ant-1.7.1
wrapper  |   P---- | APPDATA=C:\Documents and Settings\me\Application Data
wrapper  |   P---- | CommonProgramFiles=C:\Program Files\Common Files
wrapper  |   P---- | CommonProgramFiles(x86)=C:\Program Files (x86)\Common Files
wrapper  |   P---- | COMPUTERNAME=MYPC
wrapper  |   P---- | ComSpec=C:\WINDOWS\system32\cmd.exe
wrapper  |   ----C | FOO=Bar
wrapper  |   P---- | FP_NO_HOST_CHECK=NO
wrapper  |   P---- | J2D_D3D=false
wrapper  |   P---C | JAVA_HOME=Foobar
wrapper  |   P---- | LOGONSERVER=\\MYPC
wrapper  |   P---- | NUMBER_OF_PROCESSORS=1
wrapper  |   P---- | OS=Windows_NT
wrapper  |   P---- | Path=C:\Sun\jdk1.6.0_10_x64\bin\;C:\Apache\apache-ant-1.7.1\bin\;C:\WINDOWS\system32; ...
wrapper  |   P---- | PATHEXT=.COM;.EXE;.BAT;.CMD;.VBS;.VBE;.JS;.JSE;.WSF;.WSH;.RB;.RBW
wrapper  |   P---- | PROCESSOR_ARCHITECTURE=AMD64
wrapper  |   P---- | PROCESSOR_IDENTIFIER=EM64T Family 6 Model 23 Stepping 6, GenuineIntel
wrapper  |   P---- | PROCESSOR_LEVEL=6
wrapper  |   P---- | PROCESSOR_REVISION=1706
wrapper  |   P---- | ProgramFiles=C:\Program Files
wrapper  |   P---- | ProgramFiles(x86)=C:\Program Files (x86)
wrapper  |   P---- | SESSIONNAME=Console
wrapper  |   P---- | SystemDrive=C:
wrapper  |   P---- | SystemRoot=C:\WINDOWS
wrapper  |   P---- | TEMP=C:\Documents and Settings\me\Local Settings\Temp
wrapper  |   P---- | TMP=C:\Documents and Settings\me\Local Settings\Temp
wrapper  |   P---- | USERDOMAIN=MYPC
wrapper  |   P---- | USERNAME=me
wrapper  |   P---- | USERPROFILE=C:\Documents and Settings\me
wrapper  |   P---- | windir=C:\WINDOWS
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_ARCH=x86
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_BIN_DIR=C:\myapp\bin
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_BITS=64
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_FILE_SEPARATOR=\
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_HOST_NAME=MYPC
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_HOSTNAME=MYPC
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_OS=windows
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_PATH_SEPARATOR=;
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_PID=504
wrapper  |   ---W- | WRAPPER_WORKING_DIR=C:\myapp\bin
wrapper  | 環境変数 終了:

注意

Wrapper バージョン 3.5.36 より、[wrapper.restart.reload_configuration] が 「TRUE」に設定されている場合、環境変数のダンプはコンフィギュレーションが再読み込みされる度に発生します。 以前では、それは起動時のみに起きていました。

wrapper.environment.dump プロパティ

対応バージョン :3.5.0
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

Wrapper バージョン 3.5.36 でこのプロパティの使用は 非推奨にされ、その代わりに[wrapper.environment.dump.loglevel]プロパティが推奨されています。