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wrapper.java.additional.<n> プロパティ群

対応バージョン :1.0.0
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

このプロパティには、アプリケーションを起動するとき、Java へ引き渡す追加 Java パラメーターを設定します。 アプリケーション用のパラメーターではなく、むしろ JVM 向けのパラメーターです。

追加の Java パラメーターのリストを動的に変更したい場合は、いくつかの方法があります。 そのうちの1つは、カスケード形式インクルードファイルを使用して、[wrapper.java.additional.<n>]プロパティと JVM オプションをリストした生成済み設定ファイルを追加する方法です。 もう1つの方法は、[wrapper.java.additional_file]プロパティを使用して、プロパティを省略した JVM オプションのみをリストしたパラメーターファイルを参照する方法です。最後に、Wrapper の起動時に[wrapper.java.additional.<n>]をコマンドラインプロパティとして渡す方法がもあります。

注意

アプリケーション固有のプロパティ、特に機密データを含む値を持つプロパティの場合は、[wrapper.app.properties.<n>]の使用を検討してください。


<n>コンポーネント部:

各要素は、「wrapper.java.additional.」で始まるプロパティ名を持ち、 プロパティ名の<n>コンポーネント部には、 「1」からカウントアップしていく整数値のナンバリング数値を入れて指定します。 デフォルトでは、連番であり欠番で飛ぶことはないはずです。 [wrapper.ignore_sequence_gaps]プロパティは、 シーケンス内でギャップ(途切れ)を「許可する/許可しない」を任意に設定にすることができます。


個別のパラメーターエントリ:

各プロパティで 1 つのパラメーターのみを定義することが重要です。

設定例:
wrapper.java.additional.1=-server
wrapper.java.additional.2=-Dprop=TRUE

設定例(誤):
wrapper.java.additional.1=-server -Dprop=TRUE

注意

Wrapper ver. 3.6.0 より、次のオプションは、スペースで引数と区切ることができます。

  • --add-reads

  • --add-exports

  • --add-opens

  • --limit-modules

  • --patch-module

  • --source

  • --module-path、または -p
      (注: このオプションの代わりに[wrapper.java.module_path.<n>]を使用することをお勧めします。)

  • --upgrade-module-path
      (注: このオプションの代わりに[wrapper.java.upgrade_module_path.<n>]を使用することをお勧めします。)

  • --add-modules
      (注: このオプションの代わりに[wrapper.java.module.<n>]を使用することをお勧めします。)

  • --describe-module、または -d

設定例(誤):
wrapper.java.additional.1=--add-opens module/package=target-module


引用符:

Wrapper 3.6.0 以上のバージョン

Wrapper ver. 3.6.0 以降、特殊文字の扱いが変更され、すべてのプラットフォーム間で一貫性が確保されるようになりました。 ほとんどの場合、JVM が受け取ることを意図したとおりにパラメーター値を記述できます。

ただし、先頭または末尾のスペースは例外です。これらのスペースは通常、プロパティ値から削除されます。 これらのスペースを保持するには、値を引用符で囲む必要があります。 対応する「quotable」プロパティが「TRUE」に設定されている場合、これらの引用符は削除されます。 値に引用符自体を保持するには、「\」文字でエスケープします。バックスラッシュも二重にする必要があります(「\\」)。 その他の文字はエスケープできません。

引用符を削除する場合、次の変更のみが適用されます。

  • \\」は、「\」になります
  • \"」は、「"」になります
  • "」は、「」になります
設定例:
wrapper.java.additional.1=-Dprop="my arg  "
wrapper.java.additional.1.quotable=TRUE

Wrapper 3.6.0 未満のバージョン

Wrapper の古いバージョンでは、引用符の扱い方がプラットフォームによって異なります。 Windows では、Java プロセスはコマンドラインを使用して作成されますが、スペースを含む引数は引用符で囲む必要があります。 プロセスの起動時に、コマンドラインから引用符は自動的に削除されます。 一方、Linux では配列が使用され、引数は直接渡されます。

Windows の挙動をシミュレートし、プラットフォーム間で同じ設定を使用するには、 特定のパラメーターに引用符削除フラグを設定することができます(stripquotes プロパティ = TRUE)。 このフラグは Unix でのみ使用され、パラメーターを JVM に渡す前に引用符を削除することを指定します。

引用符を削除すると、次の文字を除く他のすべての文字は変更されません。 When stripping quotes, all other characters except for the following will remain unchanged.

  • \\」は、「\」になります
  • \"」は、「"」になります
  • "」は、「」になります

wrapper.java.additional.<n>.quotable プロパティ群

対応バージョン :3.6.0
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

JVM 引数 (通常はシステム プロパティ) に末尾のスペースを含める必要がある場合は、 値を引用符で囲むことで末尾のスペースを保持できます。 対応する[wrapper.java.additional.<n>.quotable]プロパティを「TRUE」に設定すると、これらの引用符は削除されます。

このプロパティのデフォルト値は「FALSE」です。

quotable」プロパティが「TRUE」に設定されている場合、 対応する値に含むべき引用符自体を保持するには、「\」文字でエスケープする必要があり、 バックスラッシュも二重にする必要があります(\\)。 その他の文字はエスケープできません。

引用符を削除すると、次の置換が行われます。

  • \\」は、「\」になります
  • \"」は、「"」になります
  • "」は、「」になります
設定例:
wrapper.java.additional.1=-Dprop1="末尾にスペースがある値   "
wrapper.java.additional.1.quotable=TRUE

wrapper.java.additional.<n>.stripquotes プロパティ群

対応バージョン :(No longer used as of 3.6.0)
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :Windows (未対応)Mac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

Wrapper ver. 3.6.0 以降、このプロパティは不要になったため無効になりました。 「stripquotes」でマークされた値は、バックスラッシュ (\) と引用符 (") をエスケープしないように修正する必要があります。

もし、1つの[wrapper.java.additional.<n>]の値は引用符を含むと、Windows 上では 引用符に囲まれている内容が1つの要素として Java アプリケーションへ引き渡されます。 しかし、UNIX システム上では、引用符が引数の一部として追加されます。 殆どの場合、これは UNIX での正しい挙動ではありませんが、下位互換性を維持するためにそうなっています。

wrapper.java.additional.<n>.stripquotes]プロパティは、 Wrapper にUNIX 上で自動的にその引用符を取り除くようにします。 Windows 上ではこのプロパティは無視されます。

デフォルトでは [wrapper.java.additional.default.stripquotes]プロパティの値に設定され、このプロパティ自体はデフォルトで「FALSE」に設定されます。

<n>コンポーネント部:

各要素は、「wrapper.java.additional.」で始まるプロパティ名を持ち、 プロパティ名の「<n>」コンポーネント部には、 「1」からカウントアップしていく整数値のナンバリング数値を入れて指定します。 デフォルトでは、連番であり欠番で飛ぶことはないはずです。 [wrapper.ignore_sequence_gaps]プロパティは、 シーケンス内でギャップ(途切れ)を「許可する/許可しない」を任意に設定にすることができます。

設定例:
wrapper.java.additional.1.stripquotes=FALSE

引用符を削除する場合、次の変更のみが適用されます。 その他の文字は変更されません。

  • \\」は、「\」になります
  • \"」は、「"」になります
  • "」は、「」になります
設定例:
wrapper.java.additional.1=-server
wrapper.java.additional.2=-Dprop=TRUE
wrapper.java.additional.3=-Dmyapp.data="../MyApp Home"
wrapper.java.additional.3.stripquotes=TRUE

wrapper.java.additional.default.stripquotes プロパティ

対応バージョン :3.5.17 (No longer used as of 3.6.0)
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :Windows (未対応)Mac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

Wrapper ver. 3.6.0 以降、このプロパティは不要になったため無効になりました。 「stripquotes」でマークされた値は、バックスラッシュ (\) と引用符 (") をエスケープしないように修正する必要があります。

すべての[wrapper.java.additional.<n>]プロパティ値に対して同じ動作をさせたい場合に、 UNIX でのデフォルトの引用符削除動作を変更できるようにします。 デフォルト値は、「FALSE」です。 Windows 上では、このプロパティは無視されます。

設定例:
wrapper.java.additional.default.stripquotes=FALSE

wrapper.java.additional.<n>.java_version.min プロパテ群

対応バージョン :3.5.36
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版 (未対応)
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

このプロパティは、Java バージョンが指定された値以上の場合にのみ、インデックス「n」のオプションを追加するために使用できます。

デフォルト値は「1.4」で、これは Wrapper でサポートされている最も古い JVM バージョンです。 これより低い値は無効であり、Wrapper を停止させます。

値のフォーマットは、Java のバージョンに関わらず、「1.major[.minor[_revision]]」、あるいは「major[.minor[.revision]]」のどちらでも可能です。 これは、「java -version」によって返された両方のナンバリングスキームをサポートするために行われます。 Java 9 以前では、最初のフォーマットが使用されていましたが、Java 9 以上では最後のフォーマットが使用されます。

角括弧は、マイナー及びリビジョンのコンポネントが任意であることを示します。 片方または両方を指定しないと、これらのプレースホルダーは任意の数値を受け入れることになります。

インデックス「n」のオプションは、Java 1.7 未満のバージョンでは無視されます。
wrapper.java.additional.<n>.java_version.min=1.7
インデックス「n」のオプションは、Java 8.0.40 未満バージョンでは無視されます。
wrapper.java.additional.<n>.java_version.min=8.0.40

警告

wrapper.java.additional.<n>.java_version.max プロパティ群

対応バージョン :3.5.36
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版 (未対応)
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

このプロパティは、Java バージョンが指定された値以下の場合にのみ、インデックス「n」のオプションを追加するために使用できます。

デフォルト値は、「UNLIMITED」です。.

値のフォーマットは、Java のバージョンに関わらず、「1.major[.minor[_revision]]」あるいは「major[.minor[.revision]]」のどちらでも可能です。 これは、「java -version」によって返された両方のナンバリングスキームをサポートするために行われます。 Java 9 未満では、最初のフォーマットが使用されていましたが、Java 9 以上では最後のフォーマットが使用されます。

角括弧は、マイナー及リビジョンのコンポネントが任意であることを示します。 片方または両方を指定しないと、これらのプレースホルダーは任意の数値を受け入れることになります。

インデックス「n」のオプションは、Java 9.0.1 以上のバージョンで無視されます。
wrapper.java.additional.<n>.java_version.max=9.0.1
インデックス「n」のオプションは、Java 9 以上のバージョンで無視されます。
wrapper.java.additional.<n>.java_version.max=9

警告

wrapper.java.additional.<n>.app_only プロパティ群

対応バージョン :3.5.57, Requires Java 9+ (Deprecated as of 3.5.60)
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

このプロパティの使用は Wrapper ver. 3.5.60 以降は非推奨となり、代わりに[wrapper.java.additional.<n>.scope]プロパティが推奨されます。

Java アプリケーションを実行するために JVM を起動する前に、Wrapper は「--dry-run」オプションを使用して Java コマンドラインを実行して、「--dry-run」コマンドラインが有効かどうかを確認します。

wrapper.java.additional.<n>.app_only]プロパティを「TRUE」に設定すると、コマンドラインのオプションをスキップできます

このプロパティは、「--dry-run」オプションをサポートしていない Java バージョン(Java 9 未満)を使用する場合には効果がありません。

デフォルト値は「FALSE」です。 これは、指定されたオプションが実際の Java コマンドラインと「--dry-run」コマンドラインの両方に表示されることを意味します。 ほとんどの場合、すべての JVM オプションが検証されるため、「FALSE」が推奨されます。

注意

このプロパティを「TRUE」に設定すると、指定されたオプションの有効性チェックがバイパスされます。

ただし、[wrapper.java.additional.<n>.app_only]プロパティを「TRUE」に 設定すると便利なケースがいくつかあります。 例えば、JVM のネイティブメモリを追跡するために「 -XX:NativeMemoryTracking=[off|summary|detail]」オプションを使用すると、「--dry-run」コマンドラインで使用すると警告が表示されます。

OpenJDK 64 ビットサーバー VM の警告: ネイティブメモリ トラッキングが正しくセットアップされませんでした。間違ったランチャーを使用していますか?

ほとんどの場合、出力は[wrapper.java.query.loglevel]プロパティで指定されたレベル (デフォルトでは DEBUG) でログに記録されるため、この警告は表示されません。 ただし、「--dry-run」オプション付き JVM ではユーザーのネイティブコードが実行されないため、 ネイティブメモリの使用状況を追跡することはできません。 したがって、「--dry-run」コマンドラインにはこのオプションを含めないことをお勧めします。

設定例(アプリケーション実行時にのみ -XX:NativeMemoryTracking を有効にする):
wrapper.java.additional.4=-XX:NativeMemoryTracking=summary
wrapper.java.additional.4.app_only=TRUE

wrapper.java.additional.<n>.scope プロパティ群

対応バージョン :3.5.60
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

このプロパティの説明を読まずに、パラメーターを変更することは絶対にしないで下さい。 設定を間違えると、期待どおりに動作せず、Wrapper の動作不良や不具合の原因となります。

Java アプリケーションを起動する前に、Wrapper は java コマンドを数回実行し、現在の Java インストールの特性と アプリケーションに適切な設定を判断します。 ほとんどの場合、これらの Java 呼び出しのコマンドラインは Wrapper によって自動的に作成されるため、 ユーザーは何も気にする必要はありません。 しかし、ごくまれに、これらのコマンドラインに特定のオプションを追加または削除する必要がある場合があります。 まず、これらの Java 呼び出しとその役割のリストを一覧にしてみましょう。

  • java --version:この呼び出しは、現在の Java インストールに関する情報 (バージョン、ベンダーなど) を取得します。「--version」パラメーターのみを使用するため、追加のオプションは必要ありません。

  • WrapperBootstrap クラスへの呼び出し: この呼び出しは、Java アプリケーションに関する情報 (メインモジュール、メインクラス、パッケージなど) を取得します。 Wrapper は独自のオプションとパラメーターを使用してコマンドラインを構築します。 特に、クラスパス、モジュールパス、モジュールリストは、 アプリケーションの起動時に使用されるコマンドのものと完全に一致する必要があります。 まれに、メインクラスをロードするために、ユーザーが追加の引数を追加する場合があります。

  • --dry-run」オプションを使用して呼び出し:「--dry-run」オプションは Java 9 で導入されたため、この呼び出しは以前の Java バージョンでは実行されません。 この呼び出しは、アプリケーションを実行する直前に Java コマンドラインを検証するために使用されます。 コマンドラインは、基本的に、メインメソッドを実行しないよう指定する「--dry-run」オプションを追加して、 アプリケーションを起動するときに使用されるものです。

    まれに、ドライランコンテキストに関係のない特定のオプションを削除したい場合があります。 たとえば、JVM のネイティブメモリを追跡するために「-XX:NativeMemoryTracking=[off|summary|detail]」オプションを使用すると、--dry-run コマンドラインで使用すると警告が表示されます。

    OpenJDK 64 ビットサーバー VM の警告: ネイティブメモリ トラッキングが正しくセットアップされませんでした。間違ったランチャーを使用していますか?
    

    ほとんどの場合、出力は[wrapper.java.query.loglevel]プロパティで指定されたレベル (デフォルトでは DEBUG) でログに記録されるため、この警告は表示されません。 ただし、「--dry-run」 JVM ではユーザーのネイティブコードが実行されないため、ネイティブメモリの使用状況を追跡することはできません。 したがって、このオプションを「--dry-run」コマンドラインに含めない方がよいでしょう。

wrapper.java.additional.<n>.scope]プロパティは、インデック「n」 のパラメーターがどのコマンドラインで参照されるかを設定します。

可能な値は:

  • [DRYRUN_APP] :パラメーターを --dry-run インスタンスとアプリケーションの両方に渡します。この値はほとんどの場合に適しています。

  • [APP] :パラメーターをアプリケーションだけに渡します。

  • [BOOTSTRAP_DRYRUN_APP] :パラメーターをブートストラップインスタンス、--dry-run インスタンス、およびアプリケーションに渡します。

デフォルト値は「DRYRUN_APP」です。

設定例:
# 次のオプションは、--dry-run およびアプリケーション呼び出しに使用されます。
wrapper.java.additional.1=-Xmx1g
wrapper.java.additional.1.scope=DRYRUN_APP

# 次のオプションは、ブートストラップ、--dry-run、およびアプリケーション呼び出しに使用されます。
wrapper.java.additional.2=-agentlib:mylib
wrapper.java.additional.2.scope=BOOTSTRAP_DRYRUN_APP

# 次のオプションはアプリケーション専用です。
wrapper.java.additional.3=-XX:NativeMemoryTracking=summary
wrapper.java.additional.3.scope=APP

wrapper.java.additional_file プロパティ

対応バージョン :3.5.16
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

一部のケースでは、Wrapper 設定ファイル内に Java パラメーターをリスト化すると、 不便な場合もあります。 このプロパティは、アプリケーションに渡される1つ以上の JVM 引数を含むファイルを指定する方法を提供します。 これは、パラメーターリストを動的に、またはインストーラーを介して生成する必要がある場合に非常に役立ちます。

標準の[wrapper.java.additional.<n>]プロパティで定義されたものが先で、 その後に、このファイル定義によるパラメーターが適用されます。

注意

ファイル名に WRAPPER_JAVA_VERSION の環境変数を含めると異なる Java のバージョンを対象にすることが出来ます。


ファイルの記述形式:

ファイルの記述形式はシンプルです。

  • まず、Wrapper 設定ファイルと同様に、 一行目にエンコードディレクティブを記載しなければなりません。 これは、Wrapper がファイルを読み込む際のエンコードを明示して、ファイルを正しく解釈するために必要です。 もし、このディレクティブ行が記述されていない場合、Wrapper は、ログに警告を記録して、処理の試みを続けます。 このファイルで利用されているエンコードが、他の設定ファイルのエンコードとは異なる場合もあります。
  • 「#」記号は、コメント文字として解釈されますので、 プロパティ値に「#」記号を含める場合には、引用符で囲う("#")か、エスケープ文字として「#」をもう一つ書きます。
  • デフォルトでは、コメントではない空でない行は、値が行全体にわたるパラメーターとして解釈されます。 この挙動は、[wrapper.app.parameter_file.quotable]プロパティを「TRUE」に設定することで変更できます。 このモードでは、引数は引用符で囲まれていないスペースで区切られます。 これにより、複数のパラメーターを同じ行に記述できます。 スペースを含む値は引用符で囲む必要があります。これらの引用符はファイルの解析中に削除されます。

Java 追加ファイルの設定例(.quotable=FALSEを使用):
@encoding=UTF-8
# 引数の例:1行に1つの引数
-DTEST1=Value1
-DTEST2=Value2 スペースを含む
-DTEST3=Value3 スペースを含む
-DTEST4=Value4

Java 追加ファイルの設定例(.quotable=TRUEを使用):
@encoding=UTF-8
# 引数の例:1行に複数のい引数
-DTEST1=Value1 -DTEST2="Value2 スペースを含む" "-DTEST3=Value3 スペースを含む"

# その他の引数
-DTEST4=Value4

注意

Wrapper ver. 3.6.0 未満のバージョン では、「引用符で囲うモード」が存在せず、1 行に複数の引数が常に許可されます。

いずれかの値にスペースを含む必要がある場合、 ファイルがすべてのプラットフォームで一貫して動作することを確認するために、 以下のルールに従って引用符を追加する必要があります。

wrapper.java.additional_file.required プロパティ

対応バージョン :3.5.36
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

このプロパティには、Java 追加ファイルが必要かどうか設定されます。 必要な時にそのファイルが検出できない場合、Wrapper は JVM を起動せず、停止します。 必要でない場合は検出されなくても無視されます。

デフォルト値は「TRUE」です。

設定例::
wrapper.java.additional_file.required=FALSE

wrapper.java.additional_file.quotable プロパティ

対応バージョン :3.6.0
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :WindowsMac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

「TRUE」に設定すると、「追加ファイル」に含まれる引用符が削除されます。 これにより、引用符を値の区切り文字として使用し、複数の引数を1行に列挙できるようになります。

また、引用符を区切り文字として使用して、引数値の先頭または末尾のスペースを保持することもできます。

このプロパティのデフォルト値は「FALSE」です。

警告

Wrapper ver. 3.6.0 未満のバージョン では、「引用符で囲うモード」が存在せず、1 行に複数の引数が常に許可されます。

いずれかの値にスペースを含む必要がある場合、 ファイルがすべてのプラットフォームで一貫して動作することを確認するために、 以下のルールに従って引用符を追加する必要があります。

以下の例では、Wrapper 3.6.0 未満のバージョンでは、この行は3つの異なる引数として解釈されていました。 Wrapper ver. 3.6.0 以上では、[wrapper.java.additional_file.quotable]が「TRUE」に設定されていない限り、引用符を含む単一の引数として解釈されます。

"-Dprop1=val 1" -Dprop1="val 2" -Dprop1=val3

quotable」プロパティが「TRUE」に設定されている場合、 対応する値に含むべき引用符自体を保持するには、「\」文字でエスケープする必要があり、 バックスラッシュも二重にする必要があります(\\)。 その他の文字はエスケープできません。

引用符を削除すると、次の置換が行われます。

  • \\」は、「\」になります
  • \"」は、「"」になります
  • "」は、「」になります
設定例:
wrapper.java.additional_file.quotable=TRUE
UTF-8 のパラメーターファイルの記述例:
@encoding=UTF-8
-DTEST1=Value1 -DTEST2="Test Value with spaces."

wrapper.java.additional_file.stripquotes プロパティ

対応バージョン :3.5.16 (No longer used as of 3.6.0)
対応エディション :プロフェッショナル版スタンダード版コミュニティー版
対応プラットフォーム :Windows (未対応)Mac OSXLinuxIBM AIXFreeBSDHP-UXSolarisIBM z/Linux

警告

Wrapper ver. 3.6.0 以降、このプロパティは不要になったため無効になりました。 「stripquotes」でマークされた値は、バックスラッシュ (\) と引用符 (") をエスケープしないように修正する必要があります。

プラットフォームによって、スペースを含むパラメーターの扱いが異なります。 特定の設定を一貫して動作させるには、これらの値は常に引用符で囲む必要があります。 Windows では、値はそのまま使用されますが、UNIX プラットフォームでは、コマンドラインが パラメーターリストに分割されるため、引用符は削除されます。

ほとんどの場合、これらの引用符を削除する必要があります。 デフォルト値は、「FALSE」です。

設定例:
wrapper.java.additional_file.stripquotes=FALSE
UTF-8 のパラメーターファイルの記述例:
@encoding=UTF-8
-DTEST1=Value1 -DTEST2="スペース を含むテスト値。"

使用例

インテグレーション方法

下記のページでは Java アプリケーションに Java Service Wrapper をインテグレーション(統合化)する4つの異なる手法を説明します。 各手法は、「wrapper.java.additional.<n>」プロパーティを利用するメモリー、クラス、ライブラリなどのパスを 設定する実施例の例示されています。

JMX 制限

[wrapper.java.additional.<n>]プロパティは VisualVM や JConsole などの監視ツールを設定するためにも使用できます。

Java 最大メモリ制限

Wrapper は、JVM が使用できるメモリ容量を制限するいくつかのプロパティを提供しています。 そのプロパティの代わりに[wrapper.java.additional.<n>]プロパティを利用しても 同じ効果が得られます。 詳細については下記のページをご参照ください。

参照: パラメータ