ライセンスキープロパティの概要

Java Service Wrapper のスタンダード版やプロフェッショナル版をご利用になる際は、 ライセンスキーを使って製品の利用を有効化にする必要があります。 Wrapper のコンフィギュレーションファイルの中の [ライセンスキープロパティ]にライセンスキーが明記されている必要があります。

ライセンスキー プロパティ一覧

各ライセンスキープロパティについて、下記の各ライセンスごと (サーバーライセンスキー開発ライセンスキー)に説明しています。

  • wrapper.license.debug
  • wrapper.license.dev_application
  • wrapper.license.features
  • wrapper.license.host_id
  • wrapper.license.id
  • wrapper.license.key.<n>
  • wrapper.license.lease_term.begin_date
  • wrapper.license.lease_term.end_date
  • wrapper.license.licensee
  • wrapper.license.type
  • wrapper.license.upgrade_term.begin_date
  • wrapper.license.upgrade_term.end_date

問題がある場合

もしライセンスに関する問題に遭遇した場合には、 [wrapper.license.debug] プロパティを「TRUE」に設定して、 インクルードファイル(カスケード形式)のデバッグを有効にしてください。 併用することで、ほとんどのコンフィギュレーション問題が明らかになります。

サーバーライセンスキープロパティ概要

サーバーライセンスキーは、コンフィギュレーションファイル「wrapper.conf」に直接配置するか、 カスケード形式ファイル構成を使用してインクルードする、一連のプロパティで構成されています。 ライセンスキーは特定の HostId に紐付いています。

特定のサーバーの HostId は、Wrapper が実行される場所でシェルまたはコマンド プロンプト内から wrapper -h を実行することによって取得できます。 これにより、次の出力が得られます。

出力表示の例:
Java Service Wrapper Professional Edition nn-bit n.n.n
  Copyright (C) 1999-20nn Tanuki Software, Ltd. All Rights Reserved.
    https://wrapper.tanukisoftware.com

Java Service Wrapper 利用を有効化するライセンスキーが必要です。
ライセンスは Java Service Wrapper ウェブサイトで購入できます。
  https://wrapper.tanukisoftware.com/purchase

すぐに1カ月の無料トライアルライセンスを取得できます。
  https://wrapper.tanukisoftware.com/trial

ライセンスキーは、次の HostId のために生成することができます。
  HostId #1:   00123456789a
  HostId #2:   00123456789b

1つのファイルに複数のサーバーのライセンスキーを含めるには、
  各キーのプロパティ名の先頭にそれぞれのサーバーのホスト名
  または HostId を付けます。次の構文を使用してください。
  wrapper.<ホスト名|HostId>.license.*.
  このマシンのホスト名は:myhost

表示される HostId のどれも、ライセンスキーを生成するために利用されます。

サーバーライセンスキーの例:
wrapper.license.type=NODE
wrapper.license.id=200804010006
wrapper.license.licensee=Acme, Inc.
wrapper.license.host_id=00123456789a
wrapper.license.features=pro, 64bit
wrapper.license.upgrade_term.begin_date=2008-04-01
wrapper.license.upgrade_term.end_date=2024-04-01
wrapper.license.key.1=0222-2e8a-6f6d-4a4a
wrapper.license.key.2=007d-7e3c-5e2a-427e
wrapper.license.key.3=ce16-f5f0-59f4-d18a
wrapper.license.key.4=b6ca-c31a-6be8-323d
  • wrapper.license.type](タイプ)の値は、サーバーライセンスキーでは、常に「NODE」です。

  • wrapper.license.id](ID)の値は、ライセンスキーを固有に識別するために使われ、 ライセンス管理ページで、確認することができます。

  • wrapper.license.licensee](ライセンス保有者)は、Wrapper が起動するといつでも、 Wrapper ログファイルやコンソールに表示されます。 上記のライセンスキーのケースでは、Wrapper 出力は以下のようになります。

    Java Service Wrapper Professional Edition nn-bit n.n.n
      Copyright (C) 1999-2023 Tanuki Software, Ltd.  All Rights Reserved.
        https://wrapper.tanukisoftware.org
      Acme, Inc. へライセンスを割り当て
    
  • wrapper.license.host_id](HostId)は、Wrapper が動作している単一のサーバーを特定し、利用の有効化の承認に利用されます。

  • wrapper.license.features](機能)は、承認された Wrapper のエディションを表示するために利用されます。 この例では、「64 ビット、プロフェッショナル版」の利用が承認されています。 これは同時に、その下位である「32 ビットやスタンダード版」も利用が可能です。

  • wrapper.license.upgrade_term.begin_date](アップグレード有効期間の開始日)と [wrapper.license.upgrade_term.end_date](アップグレード有効期間の終了日)プロパティは、 ライセンスキーによって認証される Wrapper のリリース日を指定します。 上記のライセンスの例では、2024-04-01より以前にリリースされた Wrapper バージョンの利用が可能です。 指定されたアップグレード有効期間内にリリースされたバージョンへアップグレードすることが認められており、 そのアップグレード有効期間の最終日を過ぎても、継続的に利用することができます。

  • トライアルライセンスキーには、リース期間のオプションが表示される場合もあります。 Wrapper の運用が認められている期間を限定します。 一旦、リース期間が切れると、Wrapper は、もはや起動しません。

  • wrapper.license.key.1-4](4つのキー)プロパティは、ライセンスプロパティの残りを有効化するために使われます。

注意

ライセンスキーのプロパティ値は特定のものであり、その値のいずれかが少しでも改ざんされた場合は、ライセンスは Wrapper の認可に失敗します。

ライセンスキープロパティ名の中に、ホスト名を含んでいる単一のファイルの中に、 複数のサーバーのライセンスキーを含めることも可能です。 下記の例では、ホスト名「myhost」が提供されたライセンスキーを示しています。 ライセンスキーを再発行せずに、ライセンスキープロパティのホスト名の一部を変更することが可能です。

wrapper.myhost.license.type=NODE
wrapper.myhost.license.id=200804010006
wrapper.myhost.license.licensee=Acme, Inc.
wrapper.myhost.license.host_id=00123456789a
wrapper.myhost.license.features=pro, 64bit
wrapper.myhost.license.upgrade_term.begin_date=2008-04-01
wrapper.myhost.license.upgrade_term.end_date=2024-04-01
wrapper.myhost.license.key.1=0222-2e8a-6f6d-4a4a
wrapper.myhost.license.key.2=007d-7e3c-5e2a-427e
wrapper.myhost.license.key.3=ce16-f5f0-59f4-d18a
wrapper.myhost.license.key.4=b6ca-c31a-6be8-323d

代わりに、Wrapper バージョン3.3.2を利用して、 ライセンスキープロパティ名の内部で、複数の HostId 自体を利用することも可能です。 つまり、これにより、異なる HostId ごとに複数のライセンスキーを定義することも可能です。 これは必要とされる一例をあげると、現在有効な固有の物理カード次第で、HostId を変更したいところで、 バランス化されたネットワークカードのロードを使うシステムです。

wrapper.00123456789a.license.type=NODE
wrapper.00123456789a.license.id=200804010006
wrapper.00123456789a.license.licensee=Acme, Inc.
wrapper.00123456789a.license.host_id=00123456789a
wrapper.00123456789a.license.features=pro, 64bit
wrapper.00123456789a.license.upgrade_term.begin_date=2008-04-01
wrapper.00123456789a.license.upgrade_term.end_date=2024-04-01
wrapper.00123456789a.license.key.1=0222-2e8a-6f6d-4a4a
wrapper.00123456789a.license.key.2=007d-7e3c-5e2a-427e
wrapper.00123456789a.license.key.3=ce16-f5f0-59f4-d18a
wrapper.00123456789a.license.key.4=b6ca-c31a-6be8-323d

開発ライセンスキープロパティの概要

開発ライセンスキーは、コンフィギュレーションファイル 「wrapper.conf」や カスケード形式のコンフィギュレーションファイル を使って参照する他のコンフィギュレーションファイルの中に直接に配置されるプロパティのセットで構成されています。 ライセンスキーは、アプリケーションのメインクラスの値を使い、特定のアプリケーションに制限されます。

アプリケーションのメインクラスは、 [wrapper.java.mainclass] プロパティを使って指定されます。 もし、メインクラスが Wrapper とともに含まれるヘルパークラス ([org.tanukisoftware.wrapper.WrapperSimpleApp] あるいは[org.tanukisoftware.wrapper.WrapperStartStopApp]) の1つなら、 [wrapper.app.parameter.1] プロパティを使って、メインクラスが指定されます。 どちらのケースでも、もしメインクラスが変更されずに残っている場合、ライセンスが Wrapper を唯一、承認されます。

開発ライセンスキーの表示例:
wrapper.license.type=DEV
wrapper.license.id=200804010003
wrapper.license.licensee=Acme, Inc.
wrapper.license.dev_application=Acme Control Server
wrapper.license.features=pro, 64bit
wrapper.license.upgrade_term.begin_date=2008-04-01
wrapper.license.upgrade_term.end_date=2024-04-01
wrapper.license.key.1=a0a5-b478-ca71-8d59
wrapper.license.key.2=9296-6f2d-0e58-75e6
wrapper.license.key.3=0f5d-2cf2-ad36-54f9
wrapper.license.key.4=b859-dc75-61d7-b0ca
  • wrapper.license.type](タイプ)の値は、 開発ライセンスキーでは常に「DEV」です。

  • wrapper.license.id](ID)は、ライセンスキーを固有に識別するために使われ、 ライセンス管理ページで、確認することができます。

  • wrapper.license.licensee](ライセンス保有者)や [.dev_application](開発アプリケーション)の値は、 Wrapper が起動するといつでも、 Wrapper ログファイルやコンソールに表示されます。 上記のライセンスキーのケースでは、Wrapper 出力は以下のようになります。

    Java Service Wrapper Professional Edition nn-bit n.n.n
      Copyright (C) 1999-2023 Tanuki Software, Ltd.  All Rights Reserved.
        http://wrapper.tanukisoftware.org
      Licensed to Acme, Inc. for Acme Control Server
    
  • wrapper.license.features](機能)は、承認された Wrapper のエディションを表示するために利用されます。 この例では、「64 ビットのプロフェッショナル版」の利用が承認されています。 これは同時に、その下位である「32 ビットやスタンダード版」も利用が可能です。

  • wrapper.license.upgrade_term.begin_date](アップグレード有効期間の開始日)と [wrapper.license.upgrade_term.end_date](アップグレード有効期間の終了日)プロパティは、 ライセンスキーによって認証される Wrapper のリリース日を指定します。 上記のライセンスの例では、2024-04-01より以前にリリースされた Wrapper バージョンの利用が可能です。 指定されたアップグレード有効期間内にリリースされたバージョンへ、アップグレードすることが認められており、 そのアップグレード有効期間の最終日を過ぎても、継続的に利用することができます。

  • トライアル ライセンスキーには、リース期間のオプションが表示される場合もあります。 Wrapper の運用が認められている期間を限定します。 一旦、リース期間が切れると、Wrapper は、もはや起動しません。

  • wrapper.license.key.1-4](4つのキー)は、他のライセンスプロパティを有効化するために使われます。

    Wrapper ver. 3.3.6から、5番目のキー値が追加され、 アップグレード期間を難読化することも可能になりました。 これは、Wrapper アップグレード期間の表示を隠すことで、 ソフトウェアベンダーの顧客への混乱を避けるために便利です。 同時に、ライセンスキーのアップグレード期間が難読化されるため、 顧客先の各自で Wrapper をアップグレードしているユーザーのサポートも困難にもなりますのでご了承ください。 アップグレード期間よりも新しい Wrapper バイナリを実行させると、 エラーメッセージにアップグレード期間の終了日が含まれますが、これは軽微な問題です。

    新規または既存のライセンスキーを取得するときに 難読化されたアップグレード期間情報にアクセスすることができます。

開発ライセンスキーの表示例:
wrapper.license.type=DEV
wrapper.license.id=200804010003
wrapper.license.licensee=Acme, Inc.
wrapper.license.dev_application=Acme Control Server
wrapper.license.features=pro, 64bit
wrapper.license.key.0=ada5-ac8d-6f2d-54f9
wrapper.license.key.1=a0a5-b478-ca71-8d59
wrapper.license.key.2=5296-6d2d-0e58-79e6
wrapper.license.key.3=6f5d-acf2-3d36-64f9
wrapper.license.key.4=c859-dcf5-61d7-b8ca

注意

ライセンスキープロパティ値が指定されていて、その値が少しでも改ざんされた場合は、Wrapper ライセンス承認に失敗します。

ライセンスファイルをコンフィギュレーションカスケード形式で有効にする

コンフィギュレーションファイル 「wrapper.conf」 の外部に Wrapper ライセンスキープロパティを置くことが望ましい場合も、しばしばあります。 コンフィギュレーションファイルのインクルードファイル(カスケード形式)機能を 利用することにより、 簡単に設定することができます。

ライセンスキーのプロパティは、「wrapper.conf」と同じディレクトリにある「wrapper-license.conf」と名付けたファイルに設定することが推奨されます。 ライセンスキーファイルは、コンフィギュレーションファイルの先頭に以下のような行を記述することでインクルードされます。

#include ../conf/wrapper-license.conf

インクルードファイル(カスケード形式)のパスは、「wrapper.conf」ファイルではなく、 Wrapper バイナリの配置場所への相対参照であることに注意してください。 さらに詳しくは、カスケード形式のコンフィギュレーションファイル(インクルードファイル)ページを参照してください、 インクルードファイル(カスケード形式)に関するデバッグのヒントについてアドバイスが書いてあります。

大量のライセンス ファイルを簡単に管理することを可能にするために、 ホスト名をベースにしたライセンスファイルを読み込むように、Wrapper をセットアップすることができます。 これで、全てのサーバーへ、全てのライセンスファイルをデプロイすることが可能です。

#include ../conf/wrapper-license-%WRAPPER_HOST_NAME%.conf

問題がある場合

もしライセンスに関する問題に遭遇した場合には、[wrapper.license.debug] プロパティを「TRUE」に設定して、 インクルードファイル(カスケード形式)のデバッグを有効にしてください。 併用することで、ほとんどのコンフィギュレーション問題が明らかになります。