HOWTO: Java Service Wrapper のアップグレード方法

Java Service Wrapper の新しいバージョンがリリースされるとき、 弊社タヌキソフトウェアでは、常に既存ユーザーのコンフィギュレーションや API コールに互換性を持たせるように配慮しています。

まれなケースではありますが、機能を変更する必要性のために互換性を保てない場合、 それらの情報はリリースノートや、個別にその機能の解説でお知らせしています。

アップグレードの手順は簡単です。

  • ご利用になりたいJava Service Wrapper バージョンを確認して、 希望のプラットフォーム向けの該当する配布をダウンロードします

  • 動作中の Java Service Wrapper を停止します。

  • Windows:「bin\wrapper.exe」、 「lib\wrapper.dll」、 「lib\wrapper.jar」ファイルを コピーして既存ファイルの同じ場所に上書きします。

    UNIX:「bin/wrapper」、 「lib/libwrapper.so」、 「lib/wrapper.jar」ファイルを コピーして既存ファイルの同じ場所に上書きします。

  • Wrapper ver. 3.5.0 より以前のものをアップグレードする場合には、 ご利用の「conf\wrapper.conf」コンフィギュレーションファイルを開き、 一行目にエンコード宣言を追加してください。

    @encoding=UTF-8
    

    コンフィギュレーションファイルの設定例がありますので参照してください。

    もし、ご利用のコンフィギュレーションでインクルードファイル(カスケード形式)を利用している場合、 各コンフィギュレーションファイルの冒頭でエンコード宣言行を追加しなければなりません。

    古いコンフィギュレーションファイルはそのまま動作するはずですが、新しい機能が追加されていたりしますので、 新しい Wrapper バージョンの「src\conf\wrapper.conf.in」 テンプレートファイルを見直すことを推奨します。

  • ほとんどの場合、バッチファイルやシェルスクリプトは、新しい Wrapper バージョンでも動作しますが、 特に UNIX プラットフォーム上での場合、以下のファイルも合わせてアップデートすることを推奨します。

    Windows:新しいバッチファイルは、「src\bin\」ディレクトリに入っています。 通常、これらのファイルは単純にコピーしてご利用の Java アプリケーションの名前に合わせてファイル名を変更するだけで済みます。

    UNIX:新しいシェルスクリプトは、「src/bin/App.sh.in」ディレクトリに入っています。(Wrapper の旧バージョンのファイル名:「sh.script.in」) 現在のシェルスクリプトにカスタマイズを加える必要がある場合、新しいシェルスクリプトに必ず追加してください。 既存の設定セクションより下方に記述されている項目はすべて変更しないでください。

    Wrapper ver. 3.5.37 より、UNIX シェルスクリプトは、全てのカスタマイズされたコンフィギュレーションを含む任意のソースを起動しようとします。 これにより、シェルスクリプトを元の状態に保つことができ、将来のアップグレードを簡単にします。 このカスタムソースファイルは、スクリプトの冒頭に変数を設定した後に実行されるので、その中に設定された変数は、 シェルスクリプトのデフォルト設定を上書きします。 この機能を使うには、ソースファイルはスクリプトと同じベース名を持ち、接尾辞が「.shconf」拡張子でなければなりません。

  • スタンダード版・プロフェッショナル版

    Wrapper スタンダード版あるいはプロフェッショナル版をご利用の場合、 ご利用のライセンスキーファイル「wrapper-license.conf」のアップグレード期間が 新しいバージョンにアップグレードできることを確認してください。 各 Wraper バージョンにはリリース日の情報が含まれています。 Wrapper ライセンスキーに含まれる「upgrade_term.end_date」(有効期間の最終日)よりも以前にリリースされた Wrapper バージョンであれば、動かすことが可能です。

    サーバーライセンス:もし、アップグレード期間 が新しいバージョンを許可しない場合、 アップグレード期間を更新する必要があります。 アップグレード期間更新後、 wrapper-license.conf ファイル を更新してから新しいバージョンを実行できるようになります。

    開発ライセンス年間メンテナンスサポートサービス(TSIMS) を更新した後、 wrapper-license.conf ファイルを更新してから新しいバージョンを実行できます。

    Wrapper バージョン一覧ページのリリース日が自分の有効期間の最終日よりも以前であるか確認することで、 その Wrapper バージョンが利用可能であるかを検証することが可能です。

  • Wrapper バージョンの改訂された内容を確認するには、リリースノートをご覧ください。

  • 一度、ライセンスキーがwrapper-license.confに保存・上書き保存されたら、 問題がないことを確認するために直ぐに Wrapper の再起動をお勧めします。 Wrapper はこれを必要としませんが、新しく保存されたファイルに問題があると、次にシステムを再起動したときに Wrapper が起動しなくなります。